2024年6月23日、吉利科技の子会社である沃飞长空が開発した初の「飛行車」AE200が、初の公開飛行を成功させたと「成都发布」公式WeChatアカウントが報じました。このAE200電動垂直離着陸機は、全サイズ、全重量、全飛行包線での傾斜転換を含む一連の飛行試験を無事に完了しました。
国内の競合他社との比較
吉利の飛行車は、既に成功した小鹏の飛行車、広汽の飛行車、上汽の飛行車に続くもので、民間ブランドとしては2社目の飛行成功例です。
沃飞长空AE200の仕様は以下の通りです:
- 最大離陸重量:2500kg
- 巡航速度:248km/h
- 最大平飛速度:320km/h
- 最大飛行高度:1000m(AGL)、3000m(MSL)
- 最大航続距離:200km
- 最大乗員数:6人
これに対し、小鹏汇天(XPENG)の「旅航者X2」は以下の通りです:
- 続航時間:約25分
- 最大設計飛行高度:1000m
- 最大設計時速:130km/h
- 乗員数:2人
- 最大離陸重量:560kg
このように、AE200の飛行性能は旅航者X2を大幅に上回っており、両者の設計やモデルも大きく異なります。小鹏の飛行車が大型ドローンに近い外観なのに対し、吉利の飛行車は小型の飛行機やヘリコプターに似ています。
今後の展開
吉利沃飞长空によれば、AE200の適航認証作業は順調に進んでおり、将来的には民航局からの適航証取得後、量産と投入が期待されています。2026年前後には、成都の市民が一部の固定商業航路で小規模な体験をすることが可能になる見込みです。
企業情報と展望
沃飞长空は浙江吉利控股集団有限公司の傘下で、低空出行を核心とするテクノロジー企業です。本社は成都にあり、現在は互酷と沃珑空泰(Volocopterとの合弁会社)の2つのブランドを持ち、都市内で安全かつ静かな乗客輸送を目的とした全電動垂直離着陸飛行機の開発を進めています。
中国では既にいくつかの飛行車ブランドと企業が存在しており、飛行車は将来の重要な交通手段として、現在の交通問題を解決する可能性を秘めています。近い将来、中国各地で国産の飛行車が日常の交通手段として利用される光景が見られるかもしれません。
参考記事
吉利首款“飞行汽车”AE200完成首次公开飞行!
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